いらない土地を国が引き取ってくれる?ー相続土地国庫帰属制度ー

2024/02/14 お役立ち情報

いらない土地を国が引き取ってくれる?ー相続土地国庫帰属制度ー

昨年、「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」が施行されました。これは、その名の通り相続によって土地を取得したものの、その土地を有効利用する予定も立たず持て余してしまう場合に、国に引き取ってもらう制度です。

かつて、「不動産地価は必ず上昇し続ける」という土地神話がありました。
バブル経済時代、地価高騰などのあおりを受け一気に広まった不動産ブームにより、利用予定のない土地を購入された方は多かったようです。時は流れて、その時代の方々の相続が発生し、結果どうしたらいいかわからない土地を相続して悩んでいるという方が多発しているという現状があります。

このような土地が管理されないまま放置されてしまうと、様々な弊害が起こりかねません。また相続登記すら行われなければ、「所有者不明土地」となります。
そういったことを予防するために、一定の要件を満たした場合、土地を手放して国庫に帰属させることができるようになったのが、「相続土地国庫帰属制度」なのです。

だがしかし、です。どんな土地でも引き取ってくれるのかというと、残念ながらそうではありません。「一定の要件を満たした場合」とあるように、実は割と厳しめの条件があるのです。
例を挙げると
・建物がある土地
・境界が明らかでない土地
・一定の勾配、高さの崖があって、管理に過分な費用と労力がかかる土地
はNGとされています。
その一定の条件を満たしているかどうかは、申請後審査が行われます。
審査の手数料は、一筆あたり14,000円です。

審査の結果、条件を満たしていると判定され、国庫に帰属させることが可能であった場合は、負担金を納めることが必要となります。この負担金は、管理に要する10年分の標準的な費用の額とされます。最低額は20万円。

国庫に引き取ってほしい土地ということは、市場価値が認められない土地であると思われます。市場価値が認められるのであれば、売却したほうが良いからです。
しかし、国庫帰属制度が設定する一定の要件を満たす土地というのは、実は市場価値がある土地なのではないか、であればこの制度はどれだけ有用なのであろうか、と思わずにはいられません。

今年4月よりいよいよ、相続登記が義務化されます。これにより、所有者不明土地の増加はいったん沈静化の方向に進むと予想されます。その先にある、相続土地国庫帰属制度。普及していく制度なのかどうかは今後に注目すべきでしょう。

 

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