和風ディスプレイ空間 床の間について

2023/11/02 お役立ち情報

和風ディスプレイ空間 床の間について

「床の間」といえば、庭に面した縁側の奥に広がる和室の一角に鎮座する、なんとなく静謐さを感じる空間といったイメージがないでしょうか。

正式名称は「床(とこ)」。身分の高いお殿様が座る場所や、仏壇の形式が変化したものといわれています。
その役割は、掛け軸や生け花などを飾って、季節感や風情を演出するもの。日本ならではの四季の移ろいを楽しめる、大切なお客様をもてなすにふさわしい空間といえるでしょう。

 

床の間の構成

●床柱 床の間と床脇の間にある化粧柱。床の間の意匠的な意味合いが強く、和室全体の印象を決定する特徴をもっています。樹木の自然な形状を残し、樹皮を剥がしただけのものや表面が滑らかになるまで磨き上げたもの、などがあります。

●床脇 掛け軸などを飾る床の横に位置し、天袋と違い棚、地袋で構成。違い棚は2枚もしくは3枚の棚を上下左右にずらして取り付けられます。

●床板 床の間に敷く板のこと。床畳といって畳が置かれることもあります。

●床框 床板を隠すために用いる化粧横木。とこぶち、と呼ばれることもあります。黒漆塗りを施したもの、黒檀や紫檀といった高級材を使ったもの、竹や陶器が用いられることもあります。

●前板 床の間と畳部分をつなぐ板。

●小壁 天井と落とし掛けをつなぐ、天井から30センチから50センチの壁

●落とし掛け 小壁の下端を納めるために取り付ける横木

●書院 床の間の横の屋外に近い部分に設けられる障子がついた出窓のような設え。

 

床の間の形式

●本床 床板に床框を取り付けることで畳よりも一段高くした床の間。床の間ときいて一般的にイメージするのがこのタイプかもしれません。

●蹴込床(けこみどこ) 床框ではなく蹴込板を取り付けることにより一段高くした様式。

●踏込床 床板が畳と同じ高さとなったカジュアルな印象のある床の間

●袋床 床の間の前部分に袖壁がついたもの。袖壁には壁をくりぬいた下地窓が設えられることが多く、和モダンな雰囲気があります。

●洞床 茶室で取り入れられることが多い。床の間の前方部分を袖壁で覆い、洞穴の入り口のような印象があるもの

●釣床 床柱や床框がなく、天井から釣束を下げて落とし掛けをつけたもの。床の下部を省いた形

●織部床 天井の廻り縁に折れ釘を打ち、掛け軸をつるすだけという装飾的空間。古田織部が考案したもの。

●置き床 床板部分が台座になっていて、移動させられるもの

●本勝手 光が入ってくる縁側の方に書院、反対側に床脇を配置されているもの

●逆勝手 本勝手の逆で、床の間に向かって右側に縁側があるもの。

 

床の間のNG

床の間と、天井の目や畳の縁は平行に配置します。垂直にしてしまうと「床刺し」といって、縁起が悪いものとされます。

 

装飾のポイント

生け花や掛け軸をライトアップする照明を配置する、また和紙や不織布を使ったフロアランプを置くなど、光の演出が効果的です。また、床の間の壁面を自然素材の珪藻土や漆喰にする、日本の伝統色を使ってみるなどこだわりをもたせることもポイントです。

日本古来の歴史がある和室に現代風のアレンジも良いものかもしれません。

 

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